自由であればあるほど不安が増える
人が安心するためには安心するための材料が必要
人が安心するためには
自分が進もうとしている先への
揺らがない根拠とか
覆せない事実とかが必要です。
となると
自由=安心
というよりは
自由=不安
であると言えるでしょう。
多くの人が「自由」に憧れます。
しかし、
「自由」ということは
どこまでいってもゴールがないということです。
つまり出口のないトンネルに入るようなものなんですね。
同様に「希望」も一緒と言えるでしょう。
「希望」がある未来ってよく言いますが、
その希望はいつ来るのか?
その希望はいつ叶えられるのか?
明確なものがない限り、
希望は不安を増幅させる要素にしか過ぎません。
僕が働いている不妊治療の現場がこれに似ていると言えます。
選ぶクリニックも挑戦してみたい治療も
決めるのはいつも「自由」です。
選ぶ権利はいつも患者さん側にあって
比較的には「自由」なのです。
そして、誰もが「児を得る」という
希望を胸に抱いています。
ここには「自由」と「希望」しかありません。
しかし、その裏側には常に「絶望」が待っているのです。
今の日本の不妊治療クリニックの現場の問題は
「終わり」を告げないことが原因の1つです。
患者さんはたった0.01%の可能性がある限り
「希望」という言葉にすがりつきます。
そして結果的に「絶望」の量が増大していきます。
コーチ・コンサル業界も同様です。
「自由」と「希望」を与え、
「絶望」からは極力目を背けさせます。
結果、最終的に残るのは「絶望」の量の増大なのです。
不妊治療クリニックで
「終わり」を告げることは
次なる未来の構築に向けての「始まり」となります。
「終わり」を告げることによって
・精子提供
・卵子提供
・養子縁組
・ペットを飼うこと
・2人で生きていくこと
多くの選択肢の「始まり」が目の前に広がるからです。
コーチ・コンサル業界で言うならば
一番成長させることができるのは
「自由」と「希望」を与え続けることではなくて、
「絶望」から目を背けさせないことです。
どこまでも自分が自分でしかないことを
認められない限りは
揺らがない根拠も
覆せない事実も
みえてはこないはずなのです。
「自分の弱さを知れることが強さであり、
自分の愚かさを知ることが賢さである。」
とどこかの誰かが言っていました。
本当に「希望」を「希望」に変えれる人は
「絶望」からちゃんとどうするのかを
考えて行動できる人です。